城跡と裁判所(2)神戸地方裁判所姫路支部

天守閣が現存する城としては、おそらく姫路城は最も有名なものであろうかと思います。ちょうど改修工事が終わりかけており、白鷺城という異名のとおり、白く光る外観が復元されています。残念ながら、天守閣は工事中で入ることができませんでした。

さて、これだけ超有名な城ですので、裁判所も城の近傍にあるかと思いきや、神戸地方裁判所姫路支部は姫路城とは全く離れた場所に所在しています。姫路支部の管内人口は約103万人、姫路市だけでも人口約53万人の大都市ですから、さすがに支部とはいえ大きな庁舎です。裁判員事件の取扱は既にありますが、地元弁護士会が主張するように労働審判もぜひ扱って頂きたいという感じですね。

元々、姫路の裁判所は姫路城の近傍にあったようですが、姫路城周辺の公園化整備に際して移転したということのようです。城跡近くに立地することも多い裁判所ですが、姫路の場合、姫路城が余りに偉大なオーラを発していたために裁判所も城の近傍に留まることを許されず、移転を余儀なくされたということかもしれません。

姫路駅周辺の地図を示しておきます。姫路城は駅の北側に所在していますが、現在の裁判所は山陽新幹線の高架を挟んで姫路駅の南側に位置していますから、城跡とは離れてしまっています。

ところで、神戸地裁姫路支部の管轄区域を地図で見ると(青色部分)、変わったことに気が付きました。

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このとおり、たつの市を管轄する神戸地裁龍野支部の管轄が割り込んで、西側の相生市、赤穂市、及び上郡町は飛び地となっています。おそらく、交通網の関係や、歴史的な経緯があるのかもしれませんが、あまりこのようなケースは今まで聞いたことがありませんでしたので、意外に思った次第です。

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